旅人くん 永島慎二著 道出版 2001 はじめ文庫の本棚から

マイクロライブラリー はじめ文庫

マイクロライブラリー はじめ文庫の本棚から 第26冊目

旅人くん 永島慎二著 道出版 2001

 

長い連休が始まった今日は、朝から雨空、外はどんより暗くて出かけたい気分にもならず、ゴールデンウィークだということを忘れそうです。朝起きてパジャマを着替えたら、またパジャマを着ていてどうなったの~。気を引き締めて連休を乗り切らねばと思いました。

今回は永島慎二の、可愛らしい男の子の一人旅のマンガのご紹介です。男の子の名前は、いつでも旅をしている旅人くん。一人と言っても旅人くんは寂しい顔なんてしていません。当たり前の顔をしてどこまでも歩いていくのです。途中、鳥や毛虫や狐や雲などいろんなものに出会います。なまけ鳥は空を飛んでるのがバカバカしくなって、飛ぶのをやめたんだと、その間ずうっと考えてきたことを旅人くんに打ち明けます。特に旅人くんが答えるわけではありません。なまけ鳥はいつの間に、すべての生命体が今している仕事は、生きるという作業なんだとつぶやいて飛んで行きました。おーすと飛んできた鳥は、君は自由か? と旅人くんに声をかけます。旅人くんは意外と不自由だと答えます。そうか、それは良かったと鳥は飛んでいきました。旅人くんはくりかえし巡ってくる春夏秋冬の季節を旅してけっこう楽しそうです。

永島慎二は、この「旅人くん」を決して面白い漫画を描こうとせずに、30年くらい描き続けたようです。彼は言っています。「旅人くんはどこを歩いているかって? 君の心の中をさ・・・」

田崎 敬子

※こちらの投稿は4月29日の投稿を記事化したものです。

はじめ文庫(マイクロライブラリー)は、毎月第3土曜日曜12:00-18:00 オープンしています。

読書でもおしゃべりでもご自由にお使いください。

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