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「木村伊兵衛の昭和」と「木村伊兵衛昭和を写す」 はじめ文庫の本棚から

マイクロライブラリー はじめ文庫

はじめ文庫の本棚から3冊目

「木村伊兵衛の昭和」 木村伊兵衛著 田沼武能編 加太こうじ文 ちくまライブラリー 1990
「木村伊兵衛昭和を写す」1~4 ちくま文庫 1995

練馬は先ほど午前中から日がさして風爽やか、外が明るくなりました。世の中いろんなことがありますが、空が青く、木々の緑が風に揺れて、鳥がキーッと鳴くだけで、なんだか明るく落ち着く気もします。鳥の声か、虫の声か聞き分けていたら、壁時計の時を刻む音も耳に入ってきて、こんな時も時間は過ぎていると、まあ今日は休日なのでそんなことを思いながら、本の紹介をします。
前回の『こち亀』は、懐かしの昭和30年代でしたが、今回の、木村伊兵衛が写した昭和はもっと前、戦前、戦中から、戦後の復興、豊かな40年代へとまさに昭和という時代に呼び込まれます。ダイナミックに、率直に、人々のくらし、町、子ども、働く人々を写しています。人物は何を喋っているのか聞こえてきそうで、芝居を見ているかのようです。子どもたちだけでなく大人たちの笑顔がたくましく、人ってどんなたいへんなことになっても、また生きていく強さがあることを感じます。風景など、深い息をしてしまうほどの広がりがあり、切り取られた端の奥まで、つい覗いてみたく思いましたね。

リンクがなかったので木村伊兵衛の著書をご紹介しておきます。

文庫 僕とライカ [ 木村伊兵衛 ]

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